四季の巡りと刻まれた生の痕跡

東から西へ、南から北へ。日本の豊かな風土を貫く四季の巡りは、自然の峻烈な美しさのみならず、そこに寄り添い暮らす人々の営みを静かに育んできた。

本シリーズ『列島の気息』は、日本各地の季節の移ろいとともに、山野や海辺、集落や街道に刻まれた「自然」「時間」「人の痕跡」の交錯を記録した写真プロジェクトである。

春の芽吹きと淡い陽光、夏の深い翠緑と水気、秋の静謐な枯淡と実り、そして冬の静寂に沈む白銀の気配。それぞれの土地固有の光線と陰影を丁寧に見つめ、幾世代にもわたり土地と結びついてきた人々の気配や生活の余韻を視覚言語として定着させた。移ろう季節の環の中で息づく命の普遍的な営みと、列島が紡いできた時間の深層を描き出している。

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